小児矯正

小児矯正とは

小児矯正とは

小児矯正は、お子さまの歯ならびやかみ合わせを整える治療です。顎の成長を利用できる子どもの時期におこなうことで、将来の歯ならびや口腔機能をより良い方向へ導くことができます。健康な歯ならびを維持するためには、治療開始のタイミングが重要になります。
当院では、定期検診を受けていただきながらお口の状態を把握し、ライフサイクルを意識した治療プランをご提案しています。

こんなお悩みはありませんか?

ガタガタ

ガタガタ

顎が小さいことや歯が大きいことが原因で歯がガタガタに重なって生えている状態です。

出っ歯

出っ歯

上の歯の傾斜や遺伝的要素など原因で上の前歯または歯列全体が前に出ている状態です。

受け口

受け口

下の歯が上の歯より前に出ている状態です。

小児矯正の時期

成長段階のお子さまの矯正を始める時期はひとりひとりのお口の状態で異なるため、お口の状態を見ないと判断が難しい特徴があります。
永久歯が生え始めるタイミングという説もありますが、受け口や出っ歯の方は、治療をスタートさせる時期はより早い方が望ましいでしょう。

タイミングのチェックポイント

  • お子さんの心身への負担を抑えられるかどうか
  • 治療期間をできるだけ短縮できるかどうか
  • できるだけ抜歯せずに治療できるかどうか
  • 治療効果が十分に得られるかどうか
  • お子さんも治療に納得しているかどうか

早期治療・初期治療(第1期)・本格治療(第2期)

本格治療(第2期)のみをおこなう場合は、子どもの成長の影響を受けにくいメリットがありますが、歯の状態によっては抜歯が必要になることがあり、費用も高額になりやすい傾向があります。早期からの初期治療(第1期)をおこなうことで、出っ歯や受け口などの不正咬合が矯正しやすくなり、抜歯をしなくて済む場合もあるため、子どもの成長を利用できる早期治療・初期治療からの治療をおすすめしています。

早期治療 3歳~7歳頃

顎の前後的なズレを整えたり、顎を側方的に広げたりすることで、成長をコントロールし、将来歯がきれいにならぶためのスペースをつくります。永久歯へのスムーズな生え変わりをサポートすることで、将来的な不正咬合のリスクを軽減します。

第1期 矯正歯科治療 5歳〜12歳頃

乳歯と永久歯が混在する時期におこなう矯正治療です。お子さまの成長を利用して顎の幅を広げ、永久歯がきれいにならぶための土台を整えます。当院では、取り外し可能な装置などを使用し、お子さまの負担をできるだけ少なくする取り組みをおこなっています。

第2期 矯正歯科治療 12歳頃〜成人

永久歯が生えそろう時期に開始する矯正で、歯ならびと咬み合わせを整え、美しい口元を目指します。大人の方でも受けられますが、骨がまだ柔らかい時期の方が身体への負担が少ないため、早めの治療開始をおすすめします。

成人矯正

早期治療の流れ

STEP 01

初診相談

まずはご来院いただき、お子さまや保護者の方のご希望や疑問などを伺います。お口の中や骨格、かみ合わせなどの状態を確認した上で、治療計画をご提案します。

STEP 02

使用開始

早期治療では、永久歯が将来きれいにならぶためのスペースを用意することが大切です。主に「拡大床」という歯列を広げるための装置を使うことになります。つけ外しが可能ですので、食事や歯磨きの際には取り外していただけます。

STEP 03

経過観察

定期的にご来院いただき、顎の成長や歯ならびの状態を確認します。矯正装置の調整や使用状況のチェックをおこないながら、必要に応じて治療を進めていきます。来院の頻度はお子さまの状態によって異なります。

STEP 04

使用終了

永久歯がならぶためのスペースが確保でき、顎の歪みなどが改善されたら、矯正装置の使用を終了します。その後も経過を見守るために、定期的な通院が必要になります。

STEP 05

成長観察

お子さまの歯ならびやかみ合わせは成長とともに変化するため、数ヶ月ごとにご来院いただき、歯の交換状況や顎の発達をチェックします。

STEP 06

診断

成長観察の結果をもとに、歯ならびやかみ合わせの状態についてご説明します。気になることやご質問がありましたら、ささいなことでもお気軽にご相談ください。

STEP 07

Ⅰ期治療へ

診断結果に応じて、Ⅰ期治療が必要かどうかをご案内します。お口の状況に合わせてタイミングを見きわめ、お子さまに合った治療をご提案しています。

Ⅰ期治療の流れ

STEP 01

初診相談

乳歯と永久歯が混在している「混合歯列期」になったらⅠ期治療を始めます。まずは気になる点や不安なことを伺います。

STEP 02

検査

お子さまのお口の状況に合わせた治療方法を立案するため、歯や顎の状態、骨格などを確認します。歯型やかみ合わせを採取し、お口の中とお顔の写真を撮影します。

STEP 03

診断

検査結果をもとに、お子さまの歯や顎の状態を診断します。その上で、お子さまのお口の状況に合わせた治療方法をご提案し、ご納得いただいた上で治療に進みます。

STEP 04

装置装着

不正咬合の状態に合わせて矯正装置を装着します。装置には「取り外しができるタイプ」と「固定式タイプ」があり、それぞれの特徴を説明します。

STEP 05

調整

1〜2ヶ月に1回のペースで来院いただき、矯正装置を調整します。治療中に不安なことや疑問があれば、お気軽にご相談ください。

STEP 06

装着撤去

歯ならびやかみ合わせが整ったら、矯正装置を取り外します。ただし、取り外したまま過ごすと歯が元の位置に戻る可能性があるため、治療後は保定が大切になります。

STEP 07

保定

矯正で整った歯ならびを安定させるため、保定装置を装着します。永久歯が生えそろうまで、継続的に保定が必要になります。

STEP 08

成長観察

永久歯列が完成するまで、数ヶ月に1度ご来院いただきます。歯の生え替わりや保定装置の状態を確認しながら、必要に応じて調整します。

STEP 09

再診断

歯ならびやかみ合わせが整ったら、矯正装置を取り外します。ただし、取り外したまま過ごすと歯が元の位置に戻る可能性があるため、治療後は保定が大切になります。

STEP 10

Ⅰ期治療を受けてⅡ期治療に移行する場合

Ⅰ期治療で土台を整えた後、必要に応じてⅡ期治療へ進みます。その際も、歯ならびや咬み合わせが安定するよう、適切な治療をご提案します。

矯正装置の種類

拡大床装置

拡大床装置

歯がガタガタなお子さま

拡大床装置は、かみ合わせの高さを整えることで、顎を立体的にバランスよく整えます。
「オーバーレイ」という方法は、歯を無理に動かすのではなく、顎の位置を整えるため、治療後の後戻りが少なく、自然で美しい歯ならびにつながります。

メリット

  • 成人矯正の負担が少なくなる
  • 痛みが少ない
  • 取り外しできる

デメリット

  • 保険が適用されない
  • 違和感を覚えることがある
  • 装着時間を守る必要がある
  • 治療期間が長くなる場合がある
  • 保定が必要になる
バイオネーター

バイオネーター

歯が出っ歯なお子さま

バイオネーターは、筋肉の力を利用して下顎の成長を前方へと促すことで、歯ならびを整えます。
ワイヤーとプラスチック床でできており、装置の中央にある拡大ネジで幅を調整します。「出っ歯」になりやすい歯ならびにおすすめしています。

メリット

  • 取り外しできる
  • 後戻りが少ない
  • 出っ歯や乱杭歯におすすめ

デメリット

  • 保険が適用されない
  • 毎晩の使用が必要
  • 装置の作り直しが必要な場合がある
ムーシールド

ムーシールド

歯が受け口なお子さま

ムーシールドは、お子さんの受け口を整えます。
就寝時に専用のマウスピースを装着することで、舌や口周りの筋肉のバランスを整え、正しいかみ合わせへと導きます。3歳から使用が可能で、特に乳歯列期におすすめしています。
受け口を放置すると下顎の骨が過成長してしまい、将来的に治療が難しくなることがあります。お子さまへの負担を減らすためにも、かみ合わせに不安がある場合はお気軽にご相談ください。

メリット

  • 抜歯を避けられる可能性がある
  • 費用が抑えられる
  • 取り外しできる

デメリット

  • 後戻りの可能性がある
  • 舌や口のトレーニングが必要
  • 主に受け口のみが対象
  • 時期に限りがある

症例のご紹介

ムーシールド 術前

術前

ムーシールド 術後

術後

主訴 下顎が出てるのが気になる。
診断名 反対対合
年齢・性別 5歳・男の子
治療期間・回数 12ヶ月
治療方法 ムーシールド
費用 ムーシールド(装置費)55,000円
観察料 3,300円/受診毎
デメリット・注意点
  • 効果が出やすい時期が限られている。
  • 受け口(反対対合)のみ効果が現れる。
  • 夜間装着して就寝してもらうため、本人が協力的でないと効果が出にくい。
備考 装置紛失・破損16,500円
装置の特性上、必ず効果が出るものではありません。

費用について

早期治療(3~7歳頃まで)

初診相談 無料
ムーシールド 55,000円
観察料 3,300円(受診毎)
表側装置 275,000円
装置紛失・破損 16,500円

※費用は全て税込み表記です。
※装置の特性上、必ず効果が出るものではありません。
※状況に応じてⅠ期治療へ移行する必要があります。

Ⅰ期治療(小児矯正)

初診相談 無料
矯正検査・診断料金 22,000円
表側装置 330,000円
マウスピース矯正(I期) 495,000円
調整料 4,400円(受診毎)
保定装置 11,000円
成長観察料 3,300円(受診毎)

※費用は全て税込み表記です。

Ⅱ期治療(小児矯正)

表側装置 440,000円
マウスピースⅡ期 550,000円

※費用は全て税込み表記です。

矯正担当医

出来田 雅人

出来田 雅人

当院の矯正治療は専門の歯科医師に来てもらい、毎月第2日曜日に行っています。

経歴

  • 平成22年 九州歯科大学歯学部矯正科卒業
  • 平成25年 九州歯科大学大学院歯学研究院矯正学講座入局
  • 平成29年 九州大学大学院卒業 博士号取得

現在に至る

よくある質問